染色・色彩
感性を磨き上げる
アルミニウムは、軽くて加工性にすぐれた特性を活かし、台所用品から宇宙ロケットまで、あらゆる分野にその用途を広げています。
また、視覚的にやや冷たさが感じられる金属が多い中で、アルミニウムはその美しい地肌とともに、心を和ませる「あたたかみ」が伝わってくる金属として親しまれています。
ゆとりや潤いが、感性として求められるこれからの社会において、アルミニウムはますます私たちの暮らしに欠かすことのできない金属材料としてその存在は価値を深めるでしょう。
電化皮膜工業は、これまで長年にわたって培ってきた実績とノウハウをもとに、時代のニーズに応えるアルミニウムのさまざまな特性をパワーアップさせ、新たな特性を付加しながら、アルミニウムが持つ素晴らしい表情を、より美しくする表面処理技術の開発に取り組んでまいります。
染色法
陽極酸化皮膜の主な後処理としては、染色処理、封孔処理をあげることができます。
染色処理は陽極酸化皮膜の多孔性を利用して染料を吸着させ装飾効果及び印刷効果などをあげる方法で、他の金属では見られないアルミニウム(合金)独特のすぐれた処理といえます。
前処理による違いの色サンプルを参照ください。(画像クリックで拡大します)
1.標準
電化皮膜工業の標準工程で指定がなければ通常処理されるものです。
2.ショットブラスト
電化皮膜工業では、乾式を使用。
研磨剤を品物に吹き付ける方法。
表面粗度の均一化などの目的のためにこの方法が用いられます。
研磨剤としては、鉄粉(還元鉄粉)、ガラスビーズ、アルミナなど。
(番手によって多少の擦り傷や傷けしとして使用。)
ショットブラスト
ショットブラストエッチング
ショットブラスト研磨
3.化学エッチング
酸またはアルカリを使用して、素材表面を均等に荒らした無方向性のつや消し面を得る仕上げ方法です。
形状の複雑なものや、ショットブラストだと変形の恐れがある製品の場合に使用します。
光学系の部品に使用。光特性を重視する部品など。
4.化学研磨
酸またはアルカリ溶液中で化学的に表面を研磨する方法です。
この化学研磨により、素地面およびその表面の酸化物は除去され、化学反応によって生じた可溶性塩は凹部に厚く、凸部に薄く付着します。
このため、凹部の溶解が抑制され凸部の溶解が選択的に起こり平滑化されます。
5.ヘアライン
一方向にブラシ等を使用し研磨することで、髪の毛のようなライン上の線がつく加工方法です。
品物にちょっとでも擦り傷があると仕上がりに影響を受けますので、下地処理として、バフ加工をする場合があります。
弊社では、バフ加工からヘアラインまですべて手作業で職人が処理を行います。